DHA
 
 
「魚を食べると、頭がよくなる」。そんな話を聞いたことがありませんか?一見、「食べるだけで頭が良くなるなんて、都合が良すぎる…」と思ってしまいますが、あながちウソでもないのです!

その理由の一つとして、魚に含まれている“ DHA (ドコサヘキサエン酸)”という物質が挙げられます。この DHA は「脳細胞を活性化させる物質」といわれているのです。

 
DHA はもともと人間の脳や目などに存在する物質です。そのため、 DHA は脳内にあるシナプス(情報伝達を行う部分)において、脳の情報処理能力を活性化させる働きがある、といわれています。つまり、 DHA が豊富にあると、脳内での情報伝達がスムーズにいくそうなのです。

また、 DHA は加齢による認知症にも良い、といわれています。脳細胞は年を重ねるごとにどんどん減少していき、認知症など脳の障害を引き起こしてしまうのですが、 DHA を摂取し、残った脳細胞を活性化させることで、認知症をやわらげることができる、と考えられているのです。

 
DHA は脳細胞に刺激を与えるだけでなく、体内のコレステロールにも働きかけます。

食生活が欧米化している現代は、コレステロールを必要以上に摂取してしまっている人が多いはず。コレステロールには善玉と悪玉の 2 種類があり、悪玉コレステロールが体内に増えすぎた場合、血管壁にコレステロールがたまり、動脈硬化を引き起こしてしまいます。 DHA にはこの悪玉コレステロールの量を減少させ、血液の流れをスムーズにしてくれる働きがあるのです。

 
また、 DHA の摂取は、胎児の脳細胞にも影響するそうです。妊娠中に DHA を摂取すると、胎児の脳形成を活性化させ、脳の神経細胞を増やすことができるそうなのです。脳の神経細胞の数は胎児の時に決まり、出産後に増えることはありません。そのため、妊娠中に DHA を摂取することが望ましいようです。

 

•  注意

DHA の過剰摂取による悪影響は、今のところ言われておりませんが、「良いから」といっても、取り過ぎにはくれぐれも注意をしてください。